撚糸(ねんし)とは、複数の糸を撚り合わせた糸のこと。ひとつの種類の糸から作られた中が空洞になった手編み用の糸、ポリエステル糸×ウール糸など種類の違う糸をひとつの糸にしたものなどがあります。
また、撚糸は撚りの回数によって硬さや強度が変わるので、仕上がりをイメージして撚りを細かく調整、試行を繰り返して撚糸を完成させていく熟練の技なのです。さらに、撚糸を起毛させたり特殊な形に加工したり手が加えられたものは「意匠撚糸」と呼ばれます。
日本ならではの技術
撚糸の中でも意匠撚糸というのは特殊な技術が必要なもので、実は日本には意匠撚糸において非常に優れた技術をもった会社がいくつかあります。
多くのメゾンブランドなどが、見たこともないような生地で服を作っていたりすることがあるが、そういったものの中にはこの日本の高い技術を背景としているものも少なくない。大量生産品では通常やらない、手間とコストがかかる特殊な意匠撚糸は、日本ならではの技術を追求した結果でもあり、唯一無二の誇れるノウハウといえます。
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